日本の戦国時代にタイムスリップしても本当に通用する武将は?

日本の戦国時代にタイムスリップしても本当に通用する武将は?

三国志の武将たちと日本の戦国武将が共に戦うアクションゲームが人気を博していますが、三国志ファンならば戦国時代も好きな人も多いのは確かでしょう。単純に武将としての能力でいえば、比較して想像するだけでも楽しいものです。どんな武将が戦国時代に生き抜けたのか興味が湧くので、ここで考えてみましょう。


呂布や張飛は狙われやすい?!

呂布や張飛は狙われやすい?!

呂布や張飛は狙われやすい?!

三国志の時代と戦国時代は約1300年~1400年ほど離れており、国も違うので一緒に考えるのは無理がありますが、まずは武力です。この武力は呂布(奉先)や張飛(益徳)といった一騎当千の武将ではまず通用しないでしょう。戦国時代には一騎打ちとった概念はなく、主に集団戦で、鉄砲などの飛び道具がある以上、毎回通用するとは限りませんし、まず一騎打ちに応じてくれません。それに目立ち過ぎて集団で狙われそうですね。

もちろん、マンガに出てくる一騎当千の前田慶次のように、呂布や張飛だと一騎で戦況を打開できそうな期待感はあります。2m近い体格が大きな馬に乗って槍を振り回しているのは確かに怖いです。

周瑜や関羽よりも優れている呂蒙

周瑜や関羽よりも優れている呂蒙

周瑜や関羽よりも優れている呂蒙

やはり武力は武術だけでなく、戦術も駆使しないといけません。土地や天候、相手の陣形を加味し、大軍を指揮できる視野の広さや先読みを持ち、一定以上の剣術や胆力や弁論術で周囲の重臣たちを黙らせるほどの武将でないと務まらないでしょう。

そうなれば一番向いていそうなのは呉の都督を務めた呂蒙(子明)といえるでしょうか。一瞬、関羽(雲長)や周瑜(公瑾)といったゲームでも相当能力が高い武将が向いていそうです。しかし、関羽は自身が前線に赴いてしまって指揮官タイプではなさそうですし、周瑜は関羽や張飛が配下にいると天下を狙えるといっており、実際に曹操(孟徳)軍は退けたものの、劉備(玄徳)とは戦うことがありませんでした。

呂蒙は周瑜に進言して採用されることもあり、何よりも関羽を討ち取っています。濡須口の戦いでは2度に渡って曹操軍を退けており、活躍した時期は短いですが、周瑜と双璧をなす呉の功労者といえるでしょう。

秀吉でも勝てないかも

秀吉でも勝てないかも

秀吉でも勝てないかも

戦国時代では強大な織田軍や武田軍を相手に計略や戦術で立ち回り、織田信長から賞賛されそうな雰囲気がありますね。戦国武将のタイプとしては織田軍の重鎮といえる柴田勝家と明智光秀を足したようなイメージでしょうか。それってある意味最強であり、本能寺の変後に柴田勝家と明智光秀が手を組んでいたなら、とても羽柴秀吉でも勝てなかったかもしれません。

政治家としては諸葛亮よりも司馬懿

政治家としては諸葛亮よりも司馬懿

政治家としては諸葛亮よりも司馬懿

では文官ではどうでしょうか。稀代の政治家といえば、蜀の丞相を務め、三国志で知らない人はいないといえる諸葛亮(孔明)が第一候補として挙がるでしょうか。有名な三顧の礼は、木下藤吉郎(羽柴秀吉)と竹中重治(半兵衛)のエピソードでも使われています。竹中半兵衛は戦国時代の名軍師として、秀吉が出世していくために欠かせない参謀となりますが、まさに劉備(玄徳)に仕えた諸葛亮(孔明)をイメージすることができます。

しかし、諸葛亮は気高く、君主に指揮を与えないほど仕事をこなしてくれます。当時の戦国大名からすると、諸葛亮のようなタイプは扱いづらそうで、信長にいたっては斬られそうです。劉備(玄徳)のように100%信頼して全てを託してくれそうな大名ならばいいのですが、血みどろの戦国時代において、劉備(玄徳)のようなタイプが存在していないのを考えると、諸葛亮は配下にすらなってくれないかもしれませんね。

暗殺を恐れて長生きできた司馬懿

暗殺を恐れて長生きできた司馬懿

暗殺を恐れて長生きできた司馬懿

では、司馬懿(仲達)はどうでしょうか。曹操(孟徳)の代から仕え、富国強兵に従事し、国を栄えさすには適任といえるのではないでしょうか。まず、長生きできるという点では諸葛亮よりも優れています。実権を掌握しても、主君の劉備(玄徳)や劉禅から絶大な信頼を得ていた諸葛亮(孔明)は暗殺される恐れもありませんでした。しかし、人材の宝庫で有力者は常に暗殺される危険を潜めている魏において、人から疑われることに細心の注意を払っていた司馬懿の観察力は、非道な戦国時代を生き抜くために大きな武器となるでしょう。

タイプ的には毛利元就でしょうか。天下を取ることはできませんでしたが、長寿で政治力に優れていた戦国武将といえば元就が適任といえそうですね。ただ、もしかしたら黒田如水(官兵衛)や徳川家康を併せ持ったタイプで、信長や秀吉の天下取りに貢献し、秘めた野望をもって主君の死後は天下統一を果たせるかもしれません。

曹操よりも戦国時代が似合うのは董卓!

曹操よりも戦国時代が似合うのは董卓!

曹操よりも戦国時代が似合うのは董卓!

では最後に三国志の君主が戦国大名になった場合ですが、どの君主が通用しそうでしょうか。正義感があって、幾度となくチャンスを逃がしていた劉備(玄徳)は向いていないですね。やはり一代で中央を制圧し、幕府の将軍(三国志でいうところの献帝)を傀儡として操り、天下統一に一番近い存在でありながら、志半ばで倒れてしまった織田信長と似ている曹操(孟徳)が有力候補といえるでしょう。

多くの有能な武将を配下に持ち、自身の才能も満ち溢れてカリスマ性を擁しいている戦国大名といえば曹操(孟徳)が一番ですね。しかし、戦国時代は下克上に代表される通り裏切りの応酬で、略奪、侵略が日常茶飯事であり、血みどろの戦いに明け暮れていました。曹操(孟徳)はどちらかというと、その時代を終焉させようとする英雄で後半に登場しそうな雰囲気があり、この戦国の世で魑魅魍魎の世界に適しているのは董卓(仲穎)といえるのではないでしょうか。三国志の世界で酒池肉林に溺れ、暴虐の限りを尽くした董卓は悪役トップクラスといえるでしょう。

近畿地方に地盤があれば最適

近畿地方に地盤があれば最適

近畿地方に地盤があれば最適

地盤も地方の豪族というのではなく、都である京都近辺の近畿地方に城を持ち、松永久秀や三好三人衆らと親しい間柄という設定だと抜群の統治力を発揮しそうです。室町幕府を掌握し、京都で圧政を敷くのは、間違いなく董卓が似合ますね。

董卓が京都周辺を支配下に収め、暴虐の限りを尽くし、足利義昭が全国各地の大名に檄文を送って反董卓連合が組まれて、今川・武田・上杉辺りが浅井・朝倉・本願寺と連結して上洛を目指し、今川義元が織田信長に討たれて連合軍が解散して董卓は松永久秀に下克上で裏切られる、なんてストーリーはびっくりするくらい辻褄があってしまいますね。

董卓は史実でも首都の咸陽を燃やして長安に遷都するなど無茶をやってますから、将軍御所を燃やして堺あたりに御所を設置しそうですね。





この記事の三国志ライター

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