こんなに違う!日本と中国での三国志の見方や考え方が異なる!

こんなに違う!日本と中国での三国志の見方や考え方が異なる!

三国志好きの日本人は数多くいます。日本の歴史より、三国志の方が好きな人もいることでしょう。もちろん、本場である中国でも三国志は親しまれています。しかし、実は日本と中国では三国志の見方や考え方が違うのです。そこで今回は、日本と中国の三国志の見方・考え方の違いについて紹介していきます。


三国志の楽しみ方が違う!

日本人と中国人の三国志に対する見方の違いとしては、まず楽しみ方の違いが挙げられます。日本人が三国志を楽しむ場合、基本的には物語そのものを楽しむことが多いです。もしくは、好きな武将や英雄に感情移入して楽しむ傾向があります。しかし、中国人は少し違った楽しみ方をしています。実は中国人は、三国志は「処世術を学ぶ」ために読む人が多くいるのです。

三国志には多くの武将や英雄が登場し、しかも様々なエピソードが盛り込まれています。日本人はその物語そのものを楽しんでいるのですが、中国人はその物語から処世術へと転じているのです。例えば、「権力者はどのように人を従えているのか?」「組織の中で生き残るためにはどう動くべきか」などを学んでいるとのことです。つまり、中国人は三国志を楽しむというよりも、学んでいると言うべきでしょう。日本でも、三国志を題材にしたビジネス書などが数多く販売されていますが、これは中国人の三国志の捉え方に近いのかもしれません。

好きな武将・英雄が違う!

日本人と中国人では、三国志に登場する武将・英雄の好みも違っています。もちろん、個人個人で三国志の好みの武将・英雄を選んでいけば様々な人物が選ばれるでしょう。しかし、全体的に日本人は、諸葛亮や劉備(玄徳)、関羽などを好む傾向があります。その一方で、中国人は比較的に曹操の人気が高いとされているのです。

三国志の好きな武将・英雄の違いも、三国志の捉え方の違いからだと言えるでしょう。日本人は三国志の物語が好きであり、感情移入するため、諸葛亮や劉備(玄徳)など結果的に報われないけど魅力的な武将・英雄を好みます。その一方で、中国人は三国志から処世術を学ぼうとしているため、三国志の英雄の中で優れた統治能力を持っていた曹操を好む傾向があるのです。このように、三国志の好きな武将・英雄からも、日本人と中国人の三国志に対する見方や考え方の違いがあることがわかります。

ちなみに、アメリカでも三国志は好かれているとのことです。そして、アメリカ人が好む三国志の武将・英雄は曹操と言われています。このことから、中国人とアメリカ人では似たような三国志の捉え方をしているのかもしれません。

三国志演義と正史三国志の違い!

日本人と中国人では、三国志演義と正史三国志で取り扱い方が違います。日本人は、基本的に三国志演義がベースとなっています。三国志ファンの日本人なら、三国志正史も知っている方が多いです。しかし、あまり三国志に詳しくない日本人は、三国志演義のことを「三国志」だと思っています。一方、中国人は三国志演義・正史三国志のどちらにも触れる機会があるため、どちらについても知っているケースが多いのです。三国志演義のみの日本人と三国志演義・正史三国志のどちらも知っている中国人では、三国志の見方や考え方に違いがあるのも納得できるのではないでしょうか。

ちなみに、三国志演義と正史三国志の違いは、「小説」なのか「歴史書」なのかという違いがあります。三国志演義は「小説」であり、創作されたものとなっています。その一方で、正史三国志の方は「歴史書」であり、基本的には歴史に忠実に描かれているのです。三国志演義は正史三国志をベースに作られているのですが、大衆受けするようにエピソードが加えられたり、変更されていたりと全くの別物となっています。日本人の三国志ファンで正史三国志を知らない方は、ぜひ正史三国志の世界にも触れてみてください。意外と正史三国志も面白いものです。

武将のイメージの違いもある!

日本と中国では、三国志に登場する武将のイメージも全然違うケースがあるようです。なかでもわかりやすいのが呂布となっています。日本人のイメージで呂布と言えば、脳筋枠でありパワー押しのタイプをイメージするのではないでしょうか。しかし、中国で呂布と言えば、美形枠としての扱いであり、頭の切れる悪役としてのイメージになるとのことです。日本人としては、あまり考えられない扱い方ではないでしょうか。このように、武将のイメージも大きく異なっているのです。

また、呂布で言えば好き嫌いについても日本人と中国人で分かれます。日本人は比較的に呂布を好きな三国志ファンが多いです。しかし、中国では呂布を嫌う人が多い傾向があります。呂布は2度も主君を裏切っているだけに、中国では嫌われているのです。日本人が呂布のことが好きな理由は、判官贔屓によるものだと考えられます。確かに呂布は2度も主君を裏切った裏切り者ですが、最後は悲壮な結末を迎えています。このことから、日本人は呂布を可哀想に感じ、好意的な印象を持っているのではないでしょうか。

中国としては歴史の1つ

日本と中国の三国志に対する考え方の違いとしては、歴史の重要度の違いにも表れています。三国志好きの日本人にとって、『中国の歴史』=『三国志の歴史』くらい重要に感じていることでしょう。しかし、中国人にとっては、三国志は数ある中国の歴史の中のイチ時代でしかありません。つまり、中国人にとっては、日本人ほど三国志を重要視していないのです。

実際に、中国人の中には日本人があまりにも「三国志に詳しくて驚いた」というケースがよくあります。中国人としては「なぜ三国志だけ?」と思うようです。確かに、もし知り合った中国人からピンポイントに鎌倉時代のことを話されても「なぜ?」と思うでしょう。いずれにしても、日本人と中国人では、歴史的な重要度が大きく異なっているのです。

自分らしく三国志を楽しもう!

今回は、日本と中国との三国志の見方や考え方の違いについて紹介してきました。三国志の楽しみ方や好みの武将や英雄、登場人物のイメージなど、日本人と中国人とでは様々な違いがあります。日本と中国の三国志の捉え方の違いを見ていくとなかなか面白いものであり、「そんな見方や考え方があったんだ!」と思えてきます。

もちろん、どちらの三国志に対する見方や考え方、捉え方が正しいなどはありません。あえて言えば、どちらの見方や考え方も正解と言えるのではないでしょうか。そのため、自分が思うように三国志の世界を楽しめばいいのです。自分の中で三国志の世界を捉え、ぜひ自分らしく三国志の世界を楽しんでいきましょう。そして、三国志をより深く理解して、もっと興味を持ってみてください。

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