いろいろな媒体で広まる三国志
■ いろいろな媒体で広まる三国志
いろいろな媒体で広まる三国志
三国志はもともと小説や演劇、講談などの形で世に広く知られるようになりました。その影響力たるや中国から朝鮮、日本へと広がり江戸時代末期にはすでにミャンマーやベトナムなどにまで波紋が広がりました。そして現在では漫画といった紙媒体のメディア以外にも映画やアニメなどの映像メディア、ひいてはゲームやフィギアといったホビーの観点から全世界へと広がりました。アメリカ人やフランス人であっても「Ryubi」、「Soso」とその名の音を口にすれば伝わるそうです。
小説で三国志を楽しむ
■ 小説で三国志を楽しむ
小説で三国志を楽しむ
三国志の純粋な楽しみ方は小説を読みながら、あの人はこんな姿、この人はこんな声、この戦闘シーンでは誰が誰を云々というように自分の思う人物像や今まで体験したなかで思い出される場面の描写を想像することだと言えます。小説を読むことは活字をひたすら読むという労力が必ず発生しますが、漫画や映画とは異なり、自分なりの三国志のストーリーを脳内で映像化できることが醍醐味です。
日本において三国志が少年少女までが好んで読むようになったのは、戦時中新聞記者として働く吉川英二が記者として働く傍ら、新聞に載せるコラムとして三国志演義の連載を開始してからです。それ以前にも三国志は日本に伝わっていたのですが、戦国時代までは武士のバイブル。江戸~明治にかけては大人の娯楽としての性格が強いものでした。それが、明治時代になると義務教育の制度ができ日本国民は少年少女でさえ読み書きができるようになります。しかし、戦時中まで三国志は分厚い本でしか存在していなかったので、飽きやすい子供たちは読みはじめても途中で挫折してしまうことのほうが多かったのです。吉川英二が三国志をコラムとしたのは画期的な取り組みでした。本という形でしか存在していなかった三国志を毎日少しずつ発信することによって、少年少女は父親が読み終えた新聞を読み、ちょうどよいところで話が終わるので「次はまだか」という欲求をくすぐります。それを毎日飽きることなく読み続けるうちに気が付いたらそれまで出版されていた本を容易に読破できる文章量となっていたのです。
漫画で三国志を楽しむ
■ 漫画で三国志を楽しむ
漫画で三国志を楽しむ
横山光輝が吉川英二の書いた三国志演義を漫画としてから現在でも「覇-LORD-」や「龍狼伝」、「三国志ブレイブ」などの作品で人々に漫画として触れられています。横山光輝が描いた「三国志」は吉川英二の三国志をほとんどそのまま漫画にしたもので、小説を読むのに苦手な人々から評判を得ました。みんなが三国志を読みたいと思っていてもなかなか手が出せなかったことを考慮した戦略的な連載であったとも言えるでしょう。また、漫画のよいところはお話を作るプロである漫画家が絵とキャラクターに話させることで自分たちの想像を助けてくれるところにあります。また、作者によって独自のストーリーや自分では到底想像することのできない面白い展開をおりまぜて、本来の三国志とはまた違った趣向の楽しみがあります。
ゲームとして楽しむ三国志
■ ゲームとして楽しむ三国志
ゲームとして楽しむ三国志
ファミリーコンピューターが発売されてから、ゲームは特に情報技術やプログラミングの心得がなくても大衆的に楽しまれるものへとなりました。ゲームの良さはリアル(現実)では体験することができないことを疑似的に体験することができることです。例えば、現実では下半身不随で歩くことも困難な方はゲームの世界では走ることも跳ぶこともできるし、憧れる歴史上の人物と会話できるのもゲームの中だけです。コーエーテクモゲームスが発売した「三国志」はゲームの抜本的な意識改革を成し遂げたゲームとして有名です。ゲームが楽しいと感じられる要素はビジュアル、操作性、ストーリー性、達成感、シミュレーション性など多々あります。
子供たちから絶大な人気を集めたスーパーマリオは専ら操作の複雑さやリズム感などが受けました。しかし、大人たちからは操作が難しいということであまり遊ばれることがありませんでした。そんな中、ほとんど選択の操作しかしない「三国志」は大人たちから操作しやすいと話題となり、一国の主となって国づくりや戦争、施設の設置などをシミュレーションできるとあって大人たちから人気を集めました。また、2000年に発売されて以降、人気シリーズとなっている三国無双はもはや世界規模のゲームとなり、オンラインで世界中の人々と対戦しながらチャットやイベントへの参加もできるとあって多くの人々から支持されています。
旅行で楽しむ三国志
■ 旅行で楽しむ三国志
旅行で楽しむ三国志
三国志ファンの中には日本から中国へ渡り、約1800年前の三国志の登場人物の眠る墓やかつて戦争のあった場所、登場人物が居住していたとされる場所などを巡ることを生きがいとしている方もいます。特に関帝廟や赤壁古戦場跡は地元の観光名所として中国が力を入れており、テーマパーク化されている例もあります。彼らが亡くなって約1800年経ちますが、彼らの偉業を讃えて慰霊碑や銅像が建てられた利、彼らにちなんだ施設、風景存の観点から当時の姿を留める名所も存在します。
ビジュアルで楽しむ三国志
■ ビジュアルで楽しむ三国志
ビジュアルで楽しむ三国志
甲冑を着て戦場を駆け巡る三国志の登場人物の姿や武器を手に取り戦闘シーンを繰り広げる姿は誰もが簡単に想像することができるでしょう。三国志は武士の教科書となり、三国志に登場する武将は武士が目指す人物像と言っても過言ではありません。かつて、江戸時代には武者絵といって三国志の武将を描いた絵画が人気を博し、現在ではイラストやフィギアなどでもそれらを楽しまれています。
残念ながらイラストを描いたりフィギアを制作できる方は限られますが、それらができるのなら自分の想像する三国志の登場人物の姿を描いたり模ることができます。絵を描いたりフィギアを制作することの行為自体が好きであり、なおかつ三国志が好きなのであれば何時間でもその作業に没頭できることでしょう。
残念ながら上記の作業をできる人々は限られますが、こらからその技術を身に着けようと訓練すれば将来的にその楽しみ方を実現できるはずです。
まとめ
■ まとめ
まとめ
今回はさまざまな三国志の楽しみ方の実例を書き綴りました。もちろん本記事で上げた以外にもおそらく別の方法で三国志を楽しんでいる方も少なからずいるでしょう。
もし、あなたが今三国志の楽しみ方を模索中なのであれば、本記事で紹介したいずれかの方法をぜひ試してみてください。それがキッカケで趣味となり、生きがいとなるのならその間に費やした費用や労力もあなたのスキルを向上させる糧となるでしょう。