最強と言われていた曹操(孟徳)実は何度も死にかけていた

最強と言われていた曹操(孟徳)実は何度も死にかけていた

曹操(孟徳)と言えば三国志におけるラスボス的存在で、実質的に彼が勝者だと思っている方は多いと思います。しかしそんな覇王的扱いをされている曹操(孟徳)は負け戦も多く、何度も窮地に追いやられていました。そんな彼を救った武将、軍師を紹介したいと思います!


陳宮(広台)の存在は大きかった

陳宮(広台)の存在は大きかった

陳宮(広台)の存在は大きかった

曹操(孟徳)は三国志の中で覇王的存在として扱われていますが、そんな彼でも董卓(仲穎)は天敵中の天敵と言えるでしょう。誰もが董卓(仲穎)の暴政を止められない中曹操(猛徳)は「寝ている間にちゃちゃっと暗殺して来てやりますよ!」と意気込んで暗殺をしに行きました。しかし剣で寝ている董卓(仲穎)を刺そうとしたときに寝返りを討ったため「ばれてしまった」と思ってしまいました。そのまま強引に突き刺せばよかったものの、「この素晴らしい剣を献上しようと思いまして」と大嘘をついて剣を董卓(仲穎)に渡してしまいました。
鈍感な董卓(仲穎)は「そうか」と言って剣をもらうのですが、ボディーガードの呂布(奉先)に「あいつ本当は暗殺しに来ましたぜ」と言われてようやく曹操(孟徳)の魂胆が分かりました。
すぐさま手配書を出し董卓(仲穎)は曹操(孟徳)を捉えよと命じました。絶体絶命の曹操(孟徳)でしたがそこに現れたのが陳宮(広台)です。彼は曹操(孟徳)を助けるどころか、一緒に逃げてくれました。
曹操(孟徳)にしてみたら実に心強かったことでしょう。しかし非道な曹操(孟徳)に落胆し陳宮(広台)は曹操(孟徳)の元を離れてしまいました。
そしてのちに呂布(奉先)の家臣となった陳宮(広台)ですが曹操(孟徳)の軍に捕まってしまいます。家臣にならないかと曹操(孟徳)に説得されましたが、死を選びました。
その際曹操(孟徳)は泣いたと言われています。

初代ボディーガード典韋

初代ボディーガード典韋

初代ボディーガード典韋

曹操(孟徳)が和睦を結んだ張繍に反旗を翻された際に、曹操軍は戦の準備ができていなかったため絶体絶命のピンチに陥ってしまいました。
しかしそこで立ち上がったのが曹操(孟徳)のボディーガードである典韋です。彼は四六時中曹操(孟徳)のそばにいて彼を守っていた訳ですが、この時が最後の働きとなります。
押し寄せる敵兵を次々と倒しますが相手が多勢だったため全身ハリネズミのごとく刃物を突き立てられました。
部下が全滅する中、力が無くなり檄を持てなくなった典韋は素手で相手を絞め殺すなど孤軍奮闘し、曹操(孟徳)を逃がすことに成功しました。
ちなみにですが、この張繍がなぜ和睦を破ったかというと曹操(孟徳)が張繍の叔父の妻を側室にしたことが原因でした。
はっきり言ってどうしようもない理由で典韋を失ってしまったわけですが、典韋からしてみたら命を賭しても守りたかったのでしょう。

二代目ボディーガード許褚(仲康)

二代目ボディーガード許褚(仲康)

二代目ボディーガード許褚(仲康)

曹操(孟徳)の二代目ボディーガードは典韋とも戦ったことのある許褚(仲康)ですが、彼の有名のエピソードは彼がまだ村民だった頃、賊に対して牛と食料を交換するという条件で牛を連れて行きました。しかし牛は逃げようとするので許褚(仲康)は牛のしっぽをつかんで引きずり族の元に戻そうとしました。
それを見た賊は許褚(仲康)の力にビビッて牛を引き取らずに逃げ帰ってしまったという話でしょう。
それくらいの怪力自慢の許褚(仲康)ですが、「虎痴」と呼ばれていました。(力が虎で頭は痴=頭の回転が悪い)さらに凄いところは「虎痴!」と称賛されるものだからそれが本当の名前だと思っていた人は少なくなかったようです。
愚直な働きをする許褚(仲康)にとってボディーガードは最適の職でした。
潼関の戦いの際、曹操(孟徳)が黄河を北に渡河しようとしたのですが、馬超が追撃し曹操(孟徳)は一網打尽にされる寸前でした。
しかし許褚(仲康)が右手で船を漕ぎ見事曹操(孟徳)を渡河させることに成功しました。
許褚(仲康)がいなかったら曹操(孟徳)は詰まれていたと言っても過言ではなかったはずです。
更にその後、韓遂や馬超(孟起)が虎視眈々と曹操(孟徳)の首を狙っていましたが、許褚(仲康)がすぐそばで守りについていたからなかなか手が出せないでいました。

魏国最強の張遼(文遠)

魏国最強の張遼(文遠)

魏国最強の張遼(文遠)

恐らく魏国で最強の将軍と言ったら張遼(文遠)でしょう。元々は呂布(奉先)に仕えていましたが、呂布(奉先)滅亡後、曹操(孟徳)に仕えることになりました。
張遼(文遠)と言えばやはり赤壁の戦い後の魏国の守備でしょう。
まさに守護神ともいえる働きで勢いに乗る呉軍をくい止めました。
張遼がいなかったら呉国にそのまま攻め込まれて大打撃をこうむったことは言うまでもなかったでしょう。
そして張遼(文遠)を落とせなかった呉の民は彼を恐れるようになりました。
特に子供が悪さをしたり、聞き分けが悪かった際には「遼来来」もしくは「張来、趙来」などと言っていたと言います(日本で言う「鬼が来たぞ!」とか「なまはげが来たぞ」と言った感じでしょう)
それほど強かった張遼(文遠)がいなかったら曹操(孟徳)は終わっていたことでしょう。
しかし張遼(文遠)と呂布(奉先)が一気に攻めてきたらどれだけすごかったんだと思わされますね。

諸葛(孔明)を近寄らせなかった司馬懿(仲達)

諸葛(孔明)を近寄らせなかった司馬懿(仲達)

諸葛(孔明)を近寄らせなかった司馬懿(仲達)

上記ではギリギリのところで曹操(孟徳)のピンチを救った将軍という形ですが、司馬懿(仲達)は常に曹操(孟徳)のピンチを速めに刈り取っていたと言っても過言ではないでしょう。幾度も北伐してくる諸葛(孔明)を相手に魏国に近寄らせることが無かったのは司馬懿(仲達)の力と言えるでしょう。
「死せる孔明生ける仲達を走らせる」なんて馬鹿にされたような言い回しをされることがありますが、安全策をとって結局やられなかった司馬懿(仲達)は凄かったとしか言いようがないでしょう。
そして最終的には司馬懿(仲達)の孫である司馬炎(安世)が魏を乗っ取り晋とし、最終的に呉を呑み込んで三国を統一したわけです。
それも司馬懿(仲達)の活躍があったからという一言に尽きますね。

まとめ

まとめ

まとめ

常に堂々と構えている悪者という感じの曹操(孟徳)ですが数々のピンチを招き、その都度家臣によって守られていたというのが分かってもらえたら幸いです。
董卓(仲穎)には命を賭して主君を守るという者がいなかったのですが、曹操(孟徳)にはそういった家臣がいたため、彼には充分カリスマ性があったと言えるのではないでしょうか。
私も漠然と曹操(孟徳)はクールで凄い奴というイメージを持っていましたが、そうではなく、ちょっと気の強いやんちゃなエロ親父という目で見るようになりました。


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