物語をより楽しく!持っていると便利な三国志英傑ガイドブック4選

物語をより楽しく!持っていると便利な三国志英傑ガイドブック4選

三国志を読むうえでネックになりがちなのが「登場人物の多さ」。名前を覚えようとしていると物語を追えないし、それ以前に似たような名前が多くて混乱してしまう……。そんなとき、手元にある便利で楽しい武将ガイドがこちらです!


初めまして、三国志好きのライター・鈴木希望と申します。
三国志を題材にした小説や漫画を読んでいるとき、登場人物の多さにぐったりしてしまったり、似たような名前が多すぎて混乱してしまうことはありませんか?以前の私はしょっちゅうでしたし、今もときどきあります(笑)。それが三国志を読みたいけれど気後れしてしまう理由、なんて話もよく聞きます。
そんなとき、ささっと調べられてわかりやすく、読み物としても楽しめるガイドブックがあれば便利ですよね?筆者が実際読んでみたものの中から、「これは特に良かった!」と思った3冊をご紹介いたします!

小学生向けだけれど侮れない『三国志 群雄ビジュアル百科』

三国志 群雄ビジュアル百科

『三国志演義』にこれから親しもうという初心者、主に小学生をターゲットにした書籍です。オールカラーで有名武将及び軍師141人のデータを掲載。人物紹介の他、ゲーム攻略本風に各人の能力がパラメータ分析されている等、目で見て理解を促す工夫がいたるところに施されています。
また人気ゲーム『逆転裁判』のキャラクターデザインを手がけた岩本辰郎氏他、人気クリエイターによる美しいイラストも見所です。
「でも小学生向けでしょ?」と侮るなかれ。監修は三国志及び古代中国史研究家として有名な渡邉義浩氏。氏の研究が存分に活かされた充実の内容で、武将や軍師たちの魅力や物語の名シーンが鮮やかに表現されています。『三国志演義』に基づいた年表や地図、三国志にまつわる故事成語の由来なども掲載されているので、ちょっとしたうんちくを学ぶこともできます。
全体的に美形として描かれている武将・軍師が多いので、イケメン好きな方にもオススメです。

「本当のところはどうだったの?」を読み解く『知れば知るほど面白い 英雄たちで知る三国志』

知ればしるほど面白い英雄たちで知る三国志

前述した『三国志演義』は事実7割にフィクション3割と言われる歴史小説。その基になったのが『正史 三国志』、晋の時代に記された中国の歴史書です。
この正史及びそれに基づいた膨大な文献をコンパクトにまとめ、主要人物を時代軸に沿って紹介していくのがこちらの新書です。どのような場面でどのような覇業を成し遂げたのかが、勢力図や合戦地図、人物相関図と共に記されている本書。これを読めば正史をより深く理解する助けになりますし、ざっくりとした『正史』の輪郭を掴むこともできます。
また、「『演義』ではこんなふうに描かれていたけれど、本当のところはどうなの?」と、人物像を比較するために開くのも面白い、上級者向けに見えて、実は三国志入門にうってつけの1冊。今回ご紹介する3冊の中で、筆者が一番よく開くのがこの本です。

おなじみのあの漫画を読み解くためにも!『マンガ図解 三国志「武将」大百科』

マンガ図解 三国志「武将」大百科

「三国志に触れたきっかけは、横山光輝先生の漫画でした!」という方は実に多く(筆者もです)、それだけに三国志入門書として横山先生の漫画を勧められた、という方は多いのではないでしょうか?その横山光輝『三国志』と一緒におすすめしたいのがこちら。
『正史 三国志』を基にした『三国志演義』を基にした吉川英治の小説『三国志』を基にした漫画が(ややこしい)横山光輝氏の作品なのですが、こちらは『正史 三国志』と『三国志演義』含む様々な文献を読み比べて分析した人物紹介が主軸になっています。
全登場人物からチョイスした人数は、圧巻の170人。紹介は五十音順で索引にもルビが振られており、読めない名前の人物をも素早く調べることができます。横山『三国志』には登場していなかった面白人物や、重臣なのにチョイ役扱いだった人物についての解説もあり。「こんな人がいたんだ!」「あれ?あの人がこんな活躍をしていたなんて!」という発見もあるかもしれません。ところどころに漫画の名シーンも挟まれているので、「あれ?あの人、顔はわかるんだけれど名前は何だったっけ?」というときにも便利です。

本当に悪役なの?乱世の奸雄を徹底検証した『三国志 曹操』

三国志 曹操 ¥ 800(税別)

漫画『蒼天航路』のヒット等により、近年では悪役のイメージがだいぶ薄れてきつつある魏王・曹操孟徳。とはいえ、まだまだ蜀の劉備(玄徳)の清廉なイメージを際立たせるためのダークヒーローのような描かれ方が目立ちます。そのイメージを根底から覆そうというテーマのこちらのムックでは、生い立ちや軍事力、政治的手腕、人材登用の方法等、あらゆる面から曹操の人物像を検証。『正史』にも収められているやんちゃ坊主時代のエピソードや、詩人・文学者としても優れていた曹操が作り出した建安文学の起こりなどにも触れられています。
曹操だけでなく、彼を取り巻く義の重臣たちや、呉と蜀の重要人物についての解説、当時の武具や兵器、魏の人々の生活などにも触れられているのも読みどころのひとつ。2009年、盗掘により発見された曹操墓についてのリポートには、「まだまだ明かされていない曹操の意外な一面があるのかも……?」とワクワクさせられますよ。
曹操贔屓の筆者としては、「お願い読んで!これ読めば曹操が結構いい奴なのがわかるから!」と熱弁したいところです(笑)。

「興味はあるけど、名前が覚えられないから……」じゃあもったいない!

いかがでしたか?「ある程度読み込んだ人のもの」と思われがちな人物ガイドブックですが、実は知識ゼロでも楽しめるものもたくさんあるのです。気になった三国志小説や漫画のお供にするのはもちろん、先にこうしたガイドブックで人物像を感じ取ってから、物語を読み始めるのもいいですね。
三国志を題材にした作品は、作者の解釈によって人物のイメージが変わってしまいがち。それも混乱してしまう一因かもしれません。でもこうしたガイドブックがあれば、「こういう側面に焦点が当てられていたのか!」と納得ができ、楽しみにひとつに変えられるのではないでしょうか?
いずれにせよ、せっかく興味があるというのに「登場人物が多すぎて名前が覚えられない気がするから……」という理由で踏み出せないのはもったいない!是非ともこの記事を、あなたなりの三国志の味わい方を探し出すきっかけにしてみてくださいね。

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